声付き新規アイドルアンチだったのに推し声優演じる新規アイドルが実装された話

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この投稿は 東京工業大学アイドルマスター研究会 Advent Calendar 2021 15日目となります。

現在、東京工業大学アイドルマスター研究会(テクマス)では、12月1日から25日まで毎日1~2個ずつリレー形式で記事を更新していくアドベントカレンダーという企画を行っています。

記事の一覧は AdC2021 のタグで確認できるので、ぜひそちらも見に行ってみてください!

<目次>

<自己紹介>

はじめまして、今年の10月からテクマスに参加しております、

コンテンツは楽曲派、声優は顔面派

煮干しいりこと申します。

以後お見知り置きを。

<前書き>

今回は私が一度離れたTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSに再び戻ってくることとなった、世にも奇妙な体験について話したいと思います。

…はい、タイトルで出オチしてますが、

元々声付きの新規アイドルアンチだったのに推し声優が新規アイドルの担当声優になりました…。

因果応報、この世は残酷です。

こんな経験をしているのは全国1億のプロデューサーの中でもかなり少ないと思うので、経験をもとにデレマスにおける

「声」

の話をしていけたらと思います。

ここから少しデレマスの説明が入るので、知っている方は<事件前夜>まで飛ばしていただけますと幸いです。

<デレマスと声>

そもそも

「アイドルコンテンツなのに声付きってなんや」

っていう方もいると思いますので少しご説明したいと思います。

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS、通称「デレマス」はTHE IDOLM@STERシリーズの第2弾として今から10年前にプロジェクトがスタートし、ゲーム、ライブ、アニメと多くのメディアを展開しているコンテンツです。

その特筆すべき点は、なんといっても「アイドルの数」。

他のアイマスシリーズが軒並み数十人という中、デレマスは脅威の190人と圧倒的な数を誇っています。

こらそこ、性癖ローラー作戦とか言わない。

しかし、

「多くのアイドルがいる」

という特徴は同時に

「それぞれに待遇の差が出てしまう」

という弱点を孕んでいます。

SSRが実装されない、イベント報酬に取り上げられない…などいろいろあるのですが、その「差」で最も話題に上がるのが

「ボイスの実装」

というわけですね。

コンテンツの特性上、ボイスがないと

  • 楽曲に参加できない
  • ライブに参加できない
  • アニメでストーリーに絡めない

など、活動の大半が規制されてしまうわけです。

ちなみに、ボイス実装済アイドルは開始から10周年を迎えた2021年12月現在でも94人と、やっと半分に届こうかというところです。

せっかく見つけた自分の推しが喋れない!

ということが50%くらいの確率で発生するわけです。

友人に軽い気持ちで、「お前の推しキャラ誰がCVやってるの?」なんて聞いた暁には結構な確率で今後の友人関係に埋まらない溝ができてしまうので慎重にいきましょう。

<声ってどうやってつくの>

さて、本題ですがに入りますが、このボイス実装はどうやって決まるのでしょうか。

もちろん運営の意向で決まるということもあります。

しかし一年に一度、プロデューサーたちが自分の推しに声をつけることができるイベント

「シンデレラガールズ総選挙」

というものがあります。

言ってしまえば人気投票ですね。

イベントの本意としては

投票権を使い、担当アイドルをシンデレラガール(人気一位)に推し上げよう!

というものになります。

ありがちなイベントにはなるのですが、デレマスでは

人気上位9名でユニットCDの発売

というおまけが付いてきます。

つまり、声がついていないアイドルからしてみると

上位に選ばれたのに声がついてない→ボイス実装

ということですね。

投票権はゲームにログインしたり、イベントの報酬として手に入れることができるので、

自分の推しに声をつけるためにログインとかイベント頑張るぞ

…はい、そんな綺麗なイベントのはずがなく、

なんとなく勘づいている方もいると思いますが、

投票権はお金で買えます(上限6万枚、66万円弱)。

この総選挙の実情は

推しの足元にどれだけ札束を積めるか

という財力の戦争です。

自分の推しにガラスの靴を履かせるため、あるものは財をそそぎ、あるものは仲間を募る。

その様はまさに戦争と言わざるを得ないのです。

また、このイベントは

190名の頂点を決める

ものなので、推しに声をつけたいとなると、

すでに声のついているアイドルたちと同じ土俵で戦わなくてはなりません。

圧倒的なハンデを背負った状態で戦わなくてはいけないのです。

<事件前夜>

前置きがめちゃくちゃ長くなったのですがようやく本題に入りたいと思います。

事件は6thライブの新情報発表から始まりました。

久々の新規アイドル追加、しかも7人も!ということでプロデューサーの中でもかなり話題に上がっていました。

当時デレマスから少し離れ声優のオタクをやっていた私の耳にも届くくらいには盛り上がっていたと思います。

やがてシルエットだったキャラが徐々に公開されるのですが、

左から

  • #ギザ歯#ゲーマー
  • りんご好きをこじらせ語尾が「ンゴ」になっているなんj山形県民
  • よく炎上するメンタルクソ雑魚ピンク髪

など、なんやこれ個性豊かなアイドルが公開されていきました。

多様性の時代だね!

そんなこんなでボルテージが上がってきた4、5人目の公開、

そこには衝撃の内容が

ボイス有りで実装するよ!

しかもユニット曲がゲームイベントで実装だよ!

……え?

ツイートの返信を見ていただければわかりますが、Twitterは大荒れ状態。

客観的に見てもかなり(悪い意味で)話題になっていたと思います。

札束で殴り合う場を設けておきながらのこの仕打ちに、擁護の声も少数派でした。

私としても、総選挙時に各プロデューサーの必死の選挙活動を見ていただけに、運営の印象は最悪でした。

<運命の刻>

さて、その事件後私は少し憂鬱でした。

というのも、現実的に考えて残りの2人もユニットかつ、ボイス・曲ありで実装されることが目に見えていたからです。

すでに他界気味でしたがこの事件をきっかけにデレマス離れが決定的になり、自分はその当時2ヶ月前からハマっていた長江里加さんという声優への熱がより一層爆発してました。

そして運命の2019年3月28日がやってきます。

私は初めて参加する長江里加さんのイベントを2日後に控え浮かれまくっていました。

そんな時に残り2人のアイドルが実装されます。

予想通りユニットでボイス付き・曲付き、しかも双子という倍満級の新アイドルでした。

長江さんが参加していたアニメの楽曲をBGMに引っ越しの片付けをしていた私は、休憩を兼ねてイベント予告ムービーを見ることにしました。

「みんな、こんにちは!久川颯です!」

…?

…は?

瞬間の思考停止、上昇する心拍数。

なんかイベント予告から長江里加さんの声がするんですが…?

この時点で担当声優までは明かされていなかったのですが、冗談抜きに毎日10時間ほど長江里加の声を聞いていた私からすると間違いないという確証がありました。

ここで混乱真っ只中のツイートを見たいと思います。

ついにも何も君推し始めてまだ2ヶ月とかだよね?なんで古参ヅラしているの?

この数十秒だけで声優の特定とかキモいだろという悪口はさておき、

つい30分までまで

アンチ声付きアイドル!

とか息巻いていたのに…こんなのってないよ…。

ただまだ勘違いかもしれないから、気のせいかもだから…ね…?

はい、長江里加さんでした。いろいろな意味でありがとうございました。

倍満から裏5の数え役満、32000点放銃です。対戦ありがとうございました。

えも言われぬ感情から1人部屋の床に頭を擦り付けながら泣いたのを今でも覚えています。

<その後>

あの経験から早2年。

その年の9月は幕張のライブへ長江さんを見にいき、先日は福岡までその姿を拝みにゆきました。

縁あって今テクマスに参加しているのも、あの時に騒ぎまくったからです。

色々ありましたが、現在の声付き新アイドル実装への見解としては

あまり褒められないけどアリ

です。

理由としては総選挙のシステムが変わり、「ボイスアイドルオーディション」が別枠で用意されたことがあります。

毎年3人、別の土俵でのボイス実装が確定しているので、ハードルはだいぶ下がったのではないでしょうか。

ぶっちゃけこれまでが不健全すぎたんですけどね。

また、前回のアイドル追加も結果的に見て成功だったと思います。

話題性抜群、かつ実装された7人は投票も含めて全員に声がつき、今ではかなり人気のキャラクターとなっています。

賛否あったとはいえ、コンテンツの戦略としては成功だったと思います。

アイドルはどこまで増えるのか、200の大台にのるのか、恐ろしいところもありますが、これからもTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSから目が離せないです。

<後書き>

長文お付き合いいただきありがとうございました。

おそらく人生で一度あるかないかの貴重な経験ができました。

当時は色々と思うことがありましたが、今では思い出の一部です。

運命に翻弄されたオタクの話で面白がっていただけたのなら嬉しいです。

最後に、

こういった問題に対して、間違いなく言えることが2点あります。

  • 実装されるアイドルは誹謗されるべきではない
  • 担当する声優は誹謗・中傷を受けるべきではない

ということです。

全てのキャラクター、また、担当することになった声優さんには何の罪もありません。

昨今色々な芸能人への誹謗中傷が相次いでいますが、的外れな意見や根も葉もない根拠からの攻撃は、色々な意味で危険行為なのでやめましょう。不倫は…まぁ…うん。

デレマスに関わらず色々なコンテンツでこういうことが起こるかもしれませんが、以上の2点で傷つく人が増えないことを祈ります。

この記事を読んでくださった方が心の片隅にでも覚えていただけたら幸いです。

さて、

テクマスのAdCにあるまじき真面目な内容になってしまいましたがいかがでしょうか。

来年はもっとキレのある投稿ができるように精進します。

それでは、明日はよたべえさんの記事になります。

お楽しみに!

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Posted by 煮干しいりこ